【教職員インタビューVol. 3】栄養士コース 徳山裕美先生にインタビューしました!

2024.06.01

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今回は、生活科学科 食物栄養専攻 栄養士コース 徳山 裕美 先生にインタビューをしました♪

~徳山先生の専門分野・授業について~

Q: 徳山先生は栄養士でいらっしゃるんですよね。

A: はい。大学時代に教員免許も取っていたので、大学院に通っていた時から付属の中学や高校で家庭科を教えていました。大学院を卒業してからは専門学校や短期大学の非常勤講師として、栄養学や調理学、調理学実習などを教えていました。20代の頃はその傍ら、夏休みなどのまとまった休みの時にはパリにアパートを借りて、お菓子や料理を習いに行きつつパリのお菓子屋さんでも勉強していました。こちらは趣味ですが、他にもイギリスのシュガークラフト(砂糖でできた工芸品)の大会にも出展して賞をもらったり、帝京短期大学に入職する前には自分で作ったお菓子をネットやカフェで販売したり、お菓子教室や料理教室、シュガークラフトの教室を自宅で開催したりしていました。

Q: ものすごく守備範囲が広いようですが、ご専門はどのような領域になるのでしょうか。

A: 一番は調理学実習です。大学院の時には、たとえばスポンジケーキを柔らかくきめ細かく作るには、何をどれだけ配合したらいいかとか、お団子が硬くならないために何を添加したら一番良いかとかそんな研究をしていました。硬さを測定するスケールを使って、できたスポンジやお団子の硬さを測定してグラフにして…という感じです。

Q: 面白いですね。柔らかさの決め手ってあるんですか。

A: 材料の配合割合です。あとは酵素とか。酵素というのは消化酵素の酵素と同じです。たとえばショウガにはお肉を柔らかくする酵素が含まれています。だから豚肉の生姜焼きは柔らかくておいしい。その酵素は食べた後も持続するので、お腹に入った後も消化が良いんですね。勉強していくと理論的に調理ができるようになります。おいしくなるにはちゃんと理論があって工程があるんです。

Q: 帝京短期大学の授業でもそのようなこと(材料の配合割合)を習う機会があるのですか。

A: あります。調理学実験という授業です。フードスペシャリストを取りたい学生にとっての必修授業になっています。たとえばお肉を5枚用意して、全部違う方法で調理して食べ比べるとか。このお肉は叩かないで焼く、こっちは弱火でじわじわ焼く、しょうがに漬けてみる、小麦粉の衣をつけてみるなど、いろいろなパターンで調理したお肉を用意して食べくらべてみるといったことをしています。ゼリーにしても、寒天やゼラチンはいつも同じように固まるわけではありません。みかんを使った場合、キウイを使った場合、パイナップルを使った場合、リンゴを使った場合…それぞれみんな固まり具合が違います。団子もそうですよ。50回こねたものと100回こねたもの、200回こねたものを食べ比べてみる。そのようなことを授業で実際に体験してもらっています。

Q: とても面白そうな授業ですね。ゼリーとかお団子とか、そういうお菓子の作り方も習えるのですか。

A: そうですね。私は食事の基本の一汁三菜にデザートもつけたりするので、実習の中にゼリーとか大福などのデザートも入れてしまっています。私は焼き菓子が得意なのでアップルパイを授業で作ったりもするのですが、中には「アップルパイって作れるんですね」と驚く学生もいます。アップルパイは普通の栄養士コースの学校だとあまり作らないかもしれないですね。もちろん栄養価計算して作ります。たとえばチョコレートケーキにはバターと生クリームが入るのですが、バターと生クリームを使わずに野菜をつなぎに使うとか、健康を意識して大麦を使ってシフォンケーキを作るとか。カリキュラムの中にそういったものも工夫して取り入れています。

~卒業した学生の進路について~

Q: 短大を卒業した学生さんはどのように働かれている方が多いのですか。

A: 栄養士として保育園や高齢者施設、病院で調理を主とした給食の運営を担当する方が7割くらいです。病気の方、高齢者の方へより専門的な知識や技術をもって栄養指導をしたいということになると、管理栄養士の資格が必要になります。卒業してから帝京平成大学の健康栄養学科に編入学する学生さんも毎年いますし、栄養士として現場で3年間働くと管理栄養士の受験資格が得られるので、就職して働きつつ勉強して管理栄養士の資格を取る方もいます。私自身も帝京短期大学に勤めることが決まってから独学で勉強して管理栄養士の資格を取りました。

~受験生にむけて~

Q: では最後に、どのような方に食物栄養コースに入学して欲しいと思っていらっしゃいますか。

A: 作ること、食べることが好きな方ですね。やっぱり楽しいって思って作って、真心を込めたものを頂きたいじゃないですか。おいしいねって言いながら食べられることは幸せですよね。そういう気持ちで食べたいですし、作る人にもそのような気持ちで作ってもらいたいと思います。それを人においしく食べてもらい、健康でいてもらえることこそ、栄養士としての喜びだと学んでもらいたいと思っています。


徳山先生、ありがとうございました!次回のインタビューもお楽しみに!