こども教育学科 通信教育課程
3年次カリキュラム概要

保育者論

保育原理での内容を踏まえ、保育行為の中心概念を理解する。その際、現在保育現場にても注目されている保育理論の最先端にもふれる。現象学、アフォーダンスといった理論が保育現場とどのように結びつき活かされているかについて学習する。現在の日本の保育研究における最先端の動きを紹介しつつ、その理論が現実の保育の中でどのようにとらえられ、活かされているかについての援助概念を学ぶ。その際、援助概念が看護における援助等とどのように関係しているかについても考察し、保育原理に続いて援助概念の普遍性を追求する。印刷教材においてそれぞれの項目ごとにレポート課題により到達度をはかる問題を設定する。

保育内容総論

「幼稚園教育要領」および「保育所保育指針」を踏まえて、幼稚園や保育園における保育内容について学習し、保育内容を総合的に理解することを目標とします。また、保育内容の展開について具体的に学び、保育内容が多様化する現代において、これからの保育内容はどうあるべきかを考察します。その前提として、保育内容の歴史的変遷についても理解を持ち、これまでの保育の歴史から現代に至る保育の流れの理解について学び、今後の保育のあり方についても検討します。

相談援助

援助の原理としての相談援助の概要の理解、方法と技術の理解、そしてその具体的展開についての理解を中心に据える。それらの理解については常に社会福祉における位置づけを確認し、ソーシャルワークの意義を念頭におき、保育における福祉的役割を考えることを意識し、社会問題となっている虐待への対応、共存社会への歩みを踏み出している障碍児への対応を事例としてとりあげ、より積極的な授業内容を目的とする。

保育相談支援

平成20年度の保育所保育指針の改定により明らかになった保育所および保育士の地域における育児支援機能の意義を学ぶとともに、その実践性についても考えていく。保育相談支援の意義と原則について理解し、その福祉的に機能と意義を課題とする。また、保育相談支援の基本としての子どもの最善の利益と福祉の重視という根本的問題に立ち返りながら、保育相談支援の実際について学ぶ。事例をとりあげ、経験、記録、評価、カンファレンスというその実践的展開を理解する。

社会的養護内容

児童福祉施設にどのようなものがあるかを学び理解し、その上で各施設における援助の内容について学ぶ。その際、それぞれの施設における個別の理解を学び、それぞれの施設における子どもたちに対しての適切な援助の方法を学ぶ。そして、そこにある共通の援助概念としての枠組みを学び基本理念、共通概念を導き出す。配付資料で各施設における具体的事例、具体的問題点を指摘する。

美術表現

人間生活の心の糧として、人類は太古クロマニョン人の時代から美術活動と深く関わってきている。そうした人間の根元的な造形表現である美術の過去と現在を、絵画・デザイン・工芸・建築等の領域から視覚的資料に基づいて具体的に説明していきたい。

保育内容の指導法(健康Ⅱ)

保育内容の指導法(健康Ⅰ)を受けて、さらに深い高度な知識の習得をめざすとともに、保育の現場で役立つ実践的な内容としたい。現代の子どもの健康については、運動能力の低下が懸念されている。しかし、このような具体的・運動的側面だけでなく、精神的な健康についても、多くの問題・課題があるのが実情である。このような問題を抱えた現代において、保育者のどのような配慮が必要であるのか、保育者の役割とは何か、授業を通して考えていく。二つのレポート課題を課す。幼児の体力の低下など現状に即した問題を問い、さらに添削指導を通じて、幼児の健康に対する理解を深める。

保育内容の指導法(人間関係Ⅱ)

本科目においては、幼稚園教育要領および保育所保育指針に示されている「人間関係」領域の指導のあり方についての理解を深める。その指導にあたっては、具体的な事例などをもとにどのように指導したらよいかを理解し、その応用を図ることを考察する。保育内容の指導法(人間関係Ⅰ)を受けて、さらに深い高度な知識の習得を目指すとともに、保育所および施設の現場で役立つ実践的な内容としたい。印刷教材の事例を参考にしつつまとめることで実践への応用力を身につけることを目的とする。

保育内容の指導法(環境Ⅱ)

本科目では「保育内容の指導法(環境Ⅰ)」の学修を受けて、環境についてのさらなる知識や技能、態度の習得、保育・教育の場での実践的な考え方を育むことを目的とします。子どもの発達・成長に、「環境」を欠くことはできません。そのため、保育者は子どもひとり一人の特性を把握しつつ、子どもを多種多様な環境に関わらせていくことが求められます。それは、保育者は個々の環境のもつ特性を十分に認識して、発達・成長により効果的な環境が何であるかを考え、提供していくことを意味します。本科目の学修および二つのレポート課題の遂行を通して、抽象的な環境を具体的に捉えられるようにします。そして、保育・教育活動での環境の役割を再認識し、子どもの発達・成長に不可欠な環境を構成できるようになることを目指します。

保育内容の指導法(言葉Ⅱ)

保育内容の指導法(言葉Ⅰ)を受けて、さらに深い高度な知識の習得をめざすとともに、保育の現場で役立つ実践的な内容としたい。ことばは自分一人で自然に獲得できるものではない。子どもが育つ周囲の環境からことばを学び、身につけていく。ことば取得の成熟期である3 歳になると、子どもは、童話・絵本・紙芝居・人形劇などの児童文化財とのかかわりの中で、豊かな想像力を培い、科学や芸術に対する興味や関心を呼び起こす。レポート課題を二つ課し、日本と西洋の絵本の教材研究を行い、児童文化財への理解を深める。

保育内容の指導法(表現Ⅱ)

保育内容の指導法(表現Ⅰ)を受けて、さらに深い高度な知識の習得をめざすとともに、保育の現場で役立つ実践的な内容としたい。幼児のありのままの表現、内心の要求を理解するために幼児は表現することによって何を経験するのか、幼児の表現を育てる保育とは何かについて学習する。加えて保育実践の場において幼児の表現が育つための保育者の援助のあり方について学んでいく。「表現Ⅰ」との基礎応用の関係を示しており、レポート課題ではその関係性を問う。レポート作成の中で印刷教材の理解を深めることを目的とする。

教育実習

幼稚園教諭免許状を取得するための必修要件である教育実習は、すでに学習した講義、演習等の専門教職科目を総合的に整理して教育現場での園児、教職員等との直の接触を通して、保育者としての専門性や資質を習得していくことを目的とする。実際の教育現場において、園児や教師の教育事象を見学、観察することにより、幼稚園教育の意義、教職員の職内容についての理解を深める。

教職実践演習(幼稚園)

本授業は幼稚園教諭免許状の取得を目指す学生を対象とし、今までの学習や実習など様々な活動をとおして身に着けた、幼稚園教諭としての知識や技術等が十分か否かを確認することを目的とする。この科目を履修することにより、将来教員になる上で、何が自分の課題になるかを明確にし、その不足している知識や技能を補い、身に着けるための方法の把握に努める。

保育実習ⅠB

施設に関してこれまで学んだ講義の内容を活かして保育士としてその役割と意義について具体的に、実践的に体験学習をする。福祉施設において子どもと生活をともにし、理論と実践との関係を学び、施設の特性を理解する。子どもたちとの関わりにおいては施設独自の援助方法を学びながら講義の中で強調されている援助理論の普遍性についても実践と現場との関係性の中で理解を深める。保育所実習に比べて対象幼児、対象児童が多様であることを理解し、施設の生活や養護の営みの独自性の大きさをしっかりと把握し適切な援助方法を理解する。

保育実習指導Ⅱ・Ⅲ

保育実習指導Ⅰの基礎事項の確認およびその発展応用としてのより深い理論と実践との関連を学ぶ。基礎事項の確認をしては観察および記録の意義、子ども理解への必要性を学ぶ。保育所および保育所以外の児童福祉施設における保育士の役割と社会的使命を理解し、保育士としての職務にともなう倫理性についても理解する。また保育所および保育所以外の児童福祉施設における援助のあり方の共通事項、相違点を理解することにより援助に関しての基礎理念を学習する。さらにこれらの学習を通してそれぞれの児童福祉施設における実習を行うにあたっての自己課題の確立およびその問題解決への端緒をつかむことを目的とする。

保育実習Ⅱ

保育実習ⅠAにおいて保育所実習で学んだこと、その後に学習した諸理論や技能を活かして保育士の専門性を高めることを目指す。目の前にいる子どもの実状を知ることで実践の中で保育の学びを深めるとともに準社会人としての責任ある態度を実践の中で学ぶ。実習日誌、指導案についても理解を深めその意義についてより深く学び、保育所における保育士の職務についても理解を深める。子どもへの関わりだけでなく、保育者同士の協力、それぞれの保育所内での職務、保護者との関わり、地域社会における役割分担などについて学び、保育士の仕事の全体像を理解していくようにする。

保育実習Ⅲ

保育実習ⅠBにおける施設実習で学んだことを踏まえ、さらに実践的内容に踏み込み福祉施設の内容と生活している子どもたちへの理解を深める。事前指導において施設の沿革、目的、方針、養護計画について学び、入所児童についての情報を把握した上で、職員の指導のもとに児童への適切な援助の方法を学ぶ。生活に積極的に参加する中で施設の一日の流れを体験し、プログラムを理解し、職員の指示のもと対象児童へ積極的にかかわり関係を深めるとともに保育士の職務である日常生活業務をも理解し、生活介助、生活指導、学習指導、余暇指導等の実践を通して施設のあり方について理解を深めていく。

保育実践演習

本演習では、保育者としての実践的指導力の形成を目指す。これまでに学んできた教科や実習を踏まえて、自らの学びを振り返り、保育士として必要な知識・技能の修得を確認する。また、育んできた子ども観、保育観をさらに深めて、保育現場における子どもへの対応をグループでの集団討議の場を活用して学びとっていく。保育士としての倫理観、役割を再度認識する。